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数学・論理学・計算機科学・認知科学
384 - 322

アリストテレス:3段論法など「論理」についての基礎を整理

「論理」は思考の根幹と考えられています。3段論法をはじめアリストテレスの「論理」は、人工知能を実現する上で大変重要な考え方の一つとなっています。

「論理」は人工知能を実現する上で重要な考え方の一つとなっています。アリストテレスの3段論法とは「鳥は空を飛ぶ。フィンチは鳥である。だからフィンチは空を飛ぶ」というような、知っている知識から新しい知識を導きだす方法(推論)のことです。

3段論法は簡単なようで意外と間違いを犯しやすい方法でもあります。人間がどのような間違いを犯しやすいのかは今も活発に研究されているテーマです。ところで、最初のフィンチについての推論の例ですが、これも一見問題がなさそうで実は正しくない推論です。

フィンチをペンギンに変えてみたらどうなるでしょうか?ペンギンは空を飛びませんよね。現実には全ての鳥が飛ぶわけではないので、「鳥は空を飛ぶ」というのが正確ではありません。でもいつも成り立つ知識というものはなかなかあるものではありません。何にでもいつも例外というものが存在します。こういった例外をうまく扱うための推論も研究されています(非単調推論と言います)。

もう少し踏み込んで、「鳥」とはなんでしょうか?普通は「空を飛ぶ動物」くらいに考えますが、ペンギンは空を飛ばないし、コウモリは空を飛ぶけど鳥ではないので、鳥が何かを正確に定義することも実は簡単ではないとわかるでしょう。これは「鳥」という種類に分類される動物だけに共通している特徴(内包といいます)というものがないからです。

こういうつかみ所のない「種類」を「家族的類似(みんな似てるけどみんな違う、ということ)」といいますが、近代の哲学者(ウィトゲンシュタイン)などによって指摘されるまでは問題とも思われていませんでした。しかしこういった一見些細な問題が、人工知能を実現する上で大きな壁になることが研究者たちによって明らかにされました。このように論理は2000年以上前から研究されていますが、まだ発展の途上にあります。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1854

ブール:ブール代数を定式化

ブールは論理的な計算を行うための理論を構築しました。ブール代数を利用することで、現代のデジタル・コンピュータを設計することができるようになりました。

ブールは論理的な計算を行うための理論を構築しました。ブール代数、あるいはブール論理は、ある知識が正しいことを1、正しくないことを0で表し、知識の組み合わせで新しい知識を表現します。そして組み合わせで得た知識が正しい知識となるのか間違った知識となるのかを計算することを可能にします。ブール代数の1と0をスイッチのオンとオフに対応させることで、現代のデジタル・コンピュータを設計することができるようになりました。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1860

フェヒナー:心理物理学(精神物理学)を提唱

人が心の中で感じる様々な感覚の「強さ」を、感覚の元になった刺激の物理的な強さに対応させて測定できることを示しました。

人が心の中で感じる様々な感覚の「強さ」を、感覚の元になった刺激の物理的な強さに対応させて測定できることを示しました。これにより人間の精神の様々な活動を客観的に記述することが可能になり、「心」が科学の対象となりました。フェヒナーが測定方法を示すまで観察対象を客観的に測定できなかった心理学は、哲学者のカントなどから「科学にはならない」と言われていました。彼の提案した測定方法は現在でも心理学や神経科学など様々な研究の場で使われています。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1883

パース:アブダクションを提唱

哲学者パースによって、それまで広く知られていた演鐸(デダクション)と帰納(インダクション)に続く第3の重要な推論方法としてアブダクションが提唱されました。

部屋の窓の外に木が見えます。その木が大きく揺れているのを見て皆さんは何を思いますか?きっと風が吹いているのだと思うのではないでしょうか?このように結果からもっともらしい原因を推論することをアブダクションといいます。アブダクションによって導かれる結論は間違っていることもあります(さっきの木はもしかしたら木登りをして遊ぶ子供が揺らしていたのかもしれません)が、私たち人間の知的活動には欠かせない推論です。パースは他にも記号学(言語学の更に基礎になる学問)などにも貢献しました。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1902

パブロフ:「条件付け」の発見

「パブロフの犬」との発見によっていろいろな実験ができるようになり、心理学の発展に大きく寄与しました。

「パブロフの犬」の話を聞いたことがある人は多いと思います(ちなみにパブロフは犬の名前ではなくて、犬を飼っていた科学者の名前ですから、勘違いのないように)。パブロフが犬の唾液について研究していたときに、エサを与える人の足音がするだけで犬が唾液を出すことに気づきました。足音がすればエサをもらえることを犬がおぼえてしまったのです。とても単純なことですが、この発見は心理学(専門用語では行動主義心理学。心理学は、人間だけでなく犬や鳥も研究します)のその後の研究に大きく影響を与えました。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1931

ゲーデル:不完全性定理を証明

ゲーデルは、それまでの数学者たちが考えていた、矛盾が無く完璧で美しい「真の体系」に対して、矛盾がない体系では証明できない「不完全定理」を証明しました。

ゲーデルがこの定理を証明するまで、多くの数学者は全く矛盾が無く完璧で美しい「真の体系」というものが存在すると信じていました(数学では公理というものを変えることでいろいろな種類の数学を作ることができます。私たちが学校でならう算数・数学はそのうちの1つに過ぎません。この1つ1つの数学を「体系」とよびます。)。しかしゲーデルは矛盾がない体系では証明できない定理が必ず存在することを証明してしまいました。これは「完璧さ」を追い求めた数学者の夢を打ち砕いたと同時に、人間の知性の素晴らしさを証明しました。なぜなら、ある体系自身による機械的な計算では正しいことが証明できない定理でも、その定理が正しいことが人間には分かるからです。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1945

フォン・ノイマン:ストアドプログラム方式(現在のコンピュータの原型)を発表

ストアドプログラム方式ではプログラムがデータと同様にメモリに置かれており、プログラムを入れ替えることで様々な用途に使用できるコンピュータを実現できます。ストアドプログラム方式ではないコンピュータは、ある決まった1のプログラムで動作するか、手作業で再配線してプログラムを変更する必要があります。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1946

エッカートとモークリー:世界初の汎用コンピュータ「ENIAC」を開発

世界初の汎用コンピュータといわれる「ENIAC」。しかし現在のコンピュータとは異なり「ENIAC」はまだストアドプログラム方式ではなかったため、手作業での再配線が必要でした。また、「ENIAC」は現在のコンピュータが使うトランジスタではなく真空管という部品を使っていたため、非常に大型でした。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1948

ショックレーとバーディーンとブラッテン:トランジスタを発明

トランジスタは電気信号をON/OFFするスイッチとなる部品で、現在のコンピュータに無くてはならないものです。この発明により、巨大な部屋がいくつも必要であった汎用コンピュータが、手の平に載るほどにまで小さくなりました。トランジスタという名前を付けたのはこの3人とは別の人です。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1959

チョムスキー:行動主義心理学を批判。言語の視点から認知革命の道を開く。

このチョムスキーの批判がきっかけとなり、人の知性の仕組みの解明に取り組む認知科学という学問が発展しはじめました。

人間が使う言語は世界中に4000以上もあると言われていますが、チョムスキーはそれら全ての言語に共通する性質を説明する「生成文法」と「不偏文法」という2つの重要な概念を提案した人物です。また、生成文法の下地となっている文法の数学的な理論(これもチョムスキーが作りました)は、人間の言語(自然言語)だけでなく、コンピュータのための言語(CとかJavaとかのプログラム言語)にも重要なものです。

チョムスキーは、生成文法や不偏文法の考えを提唱するにあたり、それまで優勢だった行動主義心理学(動物を刺激に反応するだけの箱として考え、その箱の中に何があってどう動いているのかは無視する心理学(パブロフの「条件付け」を基本とした実験をします)を痛烈に批判しました。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1977

ギブソン:アフォーダンスを提唱し、生態心理学を開く

アフォーダンスの考えは、動物や人間が世界を認識する仕組みを研究者が理解しようとするときに陥りがちな落とし穴を明らかにしました。

アフォーダンスでは「イスは、人間には座るという行為をアフォード(「与える」というような意味)する、鳥には背もたれに停まるという行為をアフォードする。」と表現します。この、イスが人間や鳥を見て何かを判断しているかのような表現がアフォーダンスを解りにくくしているのですが、このように表現することで、3段論法のような論理を元に「イスに座れる」ことを人間が判断しているという思い込み(認知科学者が考えがちな思い込み)に陥ることを防いでいます。

アフォーダンスでは、生物の体(目の構造から脳までを含む知覚系統)がそれぞれの生態(生きる場所やそこで生きる方法)に合わせて環境の中で自分が可能な行為を感じ取れるようになっているのだと考えます(「そういうふうに体ができている」ということです)。

つまり「理屈で考えているのではなく体で感じている」ということです。このアフォーダンスを中心としたギブソン流の心理学を生態心理学といいます。従来の知能研究はとかく脳や精神だけを見て体を無視しがちでしたが、この生態心理学が指摘した「知能における体と環境の重要性」は、文法だけを重視しすぎるチョムスキー言語学を批判したレイコフのメタファーの理論や、身体を持つところから出発するロボット工学流の知能研究の礎となっていきます。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1980

レイコフ:メタファーの重要性を指摘

レイコフは、メタファー(暗喩)は文法と同じくらい言語の根源的な要素であり、メタファーを用いる我々の知能には、我々の身体が非常に重要な役割を持つことを指摘しました。

メタファー(隠喩)とは「恋は旅路だ」のような、何かの様子や特徴を別の何かで表した表現です。レイコフ達がメタファーの重要性を指摘するまでは、メタファーは言葉遊びや目を引く文章を作るための技法として考えられており、人間知能の根幹に関わるようなものとは思われていませんでした。しかし、我々の日常の言葉を注意深く見てみると人間の言葉はメタファーに溢れており、文法と同じくらい言語の根源的な要素であることが分かってきました。

例えば「今日は気持ちが沈んでいる」という表現には、形も重さも無い「気分」を形のあるもののように捉える「ものメタファー」と、「上・下」と「良い・悪い」を対応付ける「方向メタファー」という2つのメタファーが含まれています。このようにちょっとしたことを表現するにも何気なく我々はメタファーを使っています。レイコフは、メタファーを用いる我々の知能には、我々の身体が非常に重要な役割を持つことも指摘しました。

このようにメタファーに関する言語学的な分析はレイコフを中心に進んできましたが、メタファーを駆使する人工知能をどのように実現したらよいのかはほとんど分かっていません。脳科学者のラマチャンドランは、2つの異なる感覚を繋げる「共感覚」とよばれる現象が、メタファーの仕組みの解明の鍵になるのではないかと提起しています。「音を聞くと音に対応した色が見える」といった特殊な感覚を持つ人々のこの感覚を「共感覚」というのですが、ラマチャンドランはこれほど極端ではなくても普通の人も共感覚をもっていて、それがメタファーを我々が使うことを可能にしていると考えています。

数学・論理学・計算機科学・認知科学
1994

チャーマーズ:意識のハードプロブレムを提起

物質である脳からどのように我々の意識体験が生まれるのか、という疑問を意識のハードブロブレムとよび、その難しさと重要性を指摘しました。

脳がどのように機能するのか(外界から受けた刺激に対してどのように反応するのか)という疑問は、心理学、人工知能、大脳生理学などで中心的に研究されることですが、これらは従来の科学研究手法で取り組むことができます。しかし、我々の意識が感じたことは我々が言葉によって報告するしかありません。計測器をつかって客観的に測定することもできず、どのように研究すればよいのかもわからないため、チャーマーズはより難しい問題であると指摘しました。チャーマーズの著書を通じて、意識の問題に注意を向ける科学者が増え、「クオリア」といった言葉が一般に知られるようにもなりました。

脳生理学
1861

ブローカ:言語機能を司る脳部位を報告

人間の脳の中のある特定の部位(ブローカ野)が破壊されると、言語を話すことだけに障害が現れることを発見しました。

ブローカ野が傷つくと複雑な文をうまく話せなくなるのですが、他人の言葉を理解でき、その他の知的活動には支障がありません。この発見は脳機能局在性の根拠となりました。脳機能局在性とは、人間の知的活動に関わる様々な活動、例えば文章を組み立てたり、人の顔を見分けたりする活動が、脳の中の特定の部分で行われていることを意味します。他にも言葉を理解することだけに関係するウェルニッケ野などが知られています。

脳生理学
19世紀末頃

ラモン・イ・カハール:ニューロン説を唱える

ラモン・イ・カハールは、脳の組織が「ニューロン」という小さな単位が折り重なっていることで1つの連続体に見えているだけだという説を唱えました。

脳が編目状の組織であることは分かっていましたが、それが実際にどういうものかは組織が小さすぎてわかっていませんでした。ゴルジ染色という方法を発明したゴルジらが唱える連続体説(編目が全て繋がっている1つの組織であるという説)に対し、ラモン・イ・カハールはニューロン説を唱えました。ゴルジとラモン・イ・カハールが同時にノーベル賞を受賞したときには、まだどちらが正しいのかは分かっていませんでしたが、後の電子顕微鏡の発明により、ニューロン説が正しいことが証明されました。

脳生理学
1875

カートン:ウサギやサルの脳における電気活動を報告

動物の脳の表面で電気活動が観測できることを報告しました。ここから脳波の研究が発展していきます。

脳生理学
1929

ベルガー:人の脳波を報告

カートンがウサギやサルで観測した脳の電気活動(後にアルファ派と呼ばれるもの)を人間でも確認しました。また、その時に使用した装置に「EEG(Electroencephalography)」という名称を与えました。いわゆる脳波計です。

脳生理学
1949

ヘッブ:ヘッブの法則を提案

パブロフが発見した「条件付け」を、神経細胞の間のつながりの強さが変化することで説明できると主張しました。このつながりの強さの変化を「シナプス可塑性」といい、脳の学習理論の基礎になっています。

脳生理学
1952

ホジキンとハクスリー:イオンチャネルの方程式を確立

神経に流れる電流の変化を説明する理論(イオンチャンネル方程式)を確立しました。これによって、神経活動をコンピュータでシミュレーションすることができるようになりました。

脳生理学
1958

ヒューベルとウィーゼル:特定の視覚パターンにだけ反応するニューロンを発見

ヒューベルとウィーゼルは、猫の脳の中で視覚に関係する神経細胞の活動を観察していた際に、特定の傾きの線のみに強く反応する細胞を発見しました。

この発見後、傾きと動きに反応する細胞や、奥行き(視差)に反応する細胞などを次々に発見し、これらの発見を元に、脳の視覚に関する領域(視覚野)の構造のモデル(コラム構造モデル)を提案しました。また、脳が映像中のパターンを認識する際の情報処理のモデル(階層モデル)も提案しています。これらの発見と提案は、視覚に関する脳の研究を大きく前進させ、脳の感覚情報処理を理解する基礎となりました。

脳生理学
1960

フォン・ベケシー:蝸牛の基底膜構造を解明

ほ乳類の耳の中にある「蝸牛」という部位の中にある基底膜が音の刺激に対してどのように振る舞うのかを実験的に明らかにしました。これにより聴覚の研究は大きく進みましたが、蝸牛の詳細な機能はまだ完全には明らかになっていません。

脳生理学
1996

リッツォラッティ:ミラーニューロンの発見

サルの脳で、自分が行動をするときにも、それと同じ行動をする他のサルを見ているときにも反応する神経細胞が発見されました。ミラーニューロンは、我々が他人の意図や気持ちを理解する能力に強く関係すると言われており、多くの研究者がミラーニューロンに関する研究に取り組んでいます。

ロボット
1921

ケペック:「ロボット」という言葉を発表

劇作家のケペックが「ロボット」という言葉を自身の戯曲の中で初めて使いました。

ロボット
1950

アシモフ:「ロボット3原則」を発表

SF小説家のアシモフが自分の小説の中で、ロボットが従うべき3条からなる原則を示しました。

ロボット3原則とは以下の通りです。「1条。ロボットは人間に危害を与えてはいけない」「2条。ロボットは人間の命令に従わなければならない。但し1条に反する場合はその限りではない」「3条。ロボットは自分の身を守らなければならない。但し、1条・2条に反する場合はその限りではない」。この三原則は小説のストーリーのための小道具として登場するのですが、現実のロボット研究にも影響を与えてきました。

ロボット
1962

Unimation:世界初の工業ロボット企業の創設

工業用ロボットを販売する世界初の企業が誕生しました。

一般の人にとってははロボットと接する機会はまだ少ないですが、多くの工場では既にロボットは無くてはならないものになっています。ただしこれらのロボットは、プログラム通りに繰り返し動作をするだけで、知能をもっているとはいえません。

ロボット
1969

加藤一郎:世界初の二足歩行ロボットを開発

早稲田大学の加藤一郎教授が世界初の二足歩行ロボット WAP-1を開発しました。加藤教授とその弟子たちは早稲田大学を中心に日本のヒューマノイドロボット研究をリードしました。

ロボット
1996

ホンダ:完成度の高い自律二足歩行ロボット「P2」を発表。世界に衝撃を与える。

自動車メーカーのホンダが、それまで大学の研究室で研究されていた二足歩行ロボットを凌駕する完成度の高い二足歩行ロボットを発表。それまでホンダがそのような研究を行っていることは知られていなかったこともあり大きな話題となりました。

ロボット
1999

ソニー:「AIBO」発売

ソニーが、本格的なロボットペットAIBOを発売しました。AIBOは個人でも購入できる価格でありながら、非常に高性能なロボットであり、様々なロボット研究で実験用ロボットとして利用されました。

ロボット
2000

ホンダ:「ASIMO」発表

1996年に同社が発表したロボット「P2」をより人間的に進化させた自律二足歩行ロボット「ASIMO」を発表。「P2」はいかにも研究用といった容姿でしたが、ASIMOは一般の人でも親しみやすい洗練されたデザインが施され、TV-CMや様々な催し物で今も活躍しつづけています。

測定機器
1929

ベルガー:脳波計「EEG 」命名

脳の活動を計測するための重要なツールの1つである脳波計。装置の原型は既に先人達によって作り上げられていましたが、人間の脳波を初めて報告したベルガーによって、「EEG」という名前を与えられました。

測定機器
1931

ルスカ:電子顕微鏡の発明

電子顕微鏡によって普通の顕微鏡では見えないような小さなものが見えるようになりました。これによって、ラモン・イ・カハールの唱えたニューロン説が正しいことが証明されました。

測定機器
1968

コーエン:脳神経の磁場を測定する「 MEG 」発明

脳波計「EEG」が脳の神経を流れる電流によって発生する電場を測定するのに対し、「MEG」は磁場を測定します。

脳波計「EEG」と同じ対象からの信号を受信する装置ですが、電場を使う「EEG」とは違い頭蓋骨や頭皮の影響を受け難いなどの特徴があります。短い時間の間の変化を見るのに適しています。しかし特殊な部屋が必要であるなど他の装置に比べて使い勝手が悪いのがネックだと言われています。

測定機器
1992

クォン:「fMRI (functional magnetic resonance imaging)」実証

血流動態反応を視覚化する「fMRI」によって、脳活動の活発さの場所による違いと、その時間的な変化を捉えられることが実証されました。

磁場を用いて物体の内部構造を透視できるMRIは1970年代に実用化されましたが、同じ原理を利用して脳の中の血流の変化を観測することで、脳活動の活発さの場所による違いと、その時間的な変化を捉えられることが実証されました。「EEG」や「MEG」に比べて、非常に小さな部位の活動にピンポイントで注視できるため、脳の機能の研究や心理学実験の重要なツールとなりました。ただし装置が非常に大きく高価なことがネックです。

測定機器
1995

渡邊:脳計測装置「NIRS 」発明

比較的最近開発された計測装置で、近赤外線を脳に当てて脳活動の変化(ヘモグロビンの増減)を計測します。他の装置に比べて、使う場所置の制約が少ないため、利用しやすいという利点があります。

人工知能
1943

マカロックとピッツ:人工ニューラルネットワークの基礎を築く

人工ニューラルネットワークの基礎となるアイデアを示しました。これは1つ1つの神経(ニューロン)を、入力された複数の数値を足し合わせてその結果に応じて出力を変える単純な装置として捉えるものです。

人工知能
1950

チューリング:チューリングテストを提示

知能を持つ機械という概念を提唱したチューリングは、次に「作った機械が(人間並みの)知能をもっているかどうか」を判別するテストを提示しました。

チューリングテストは、『中に人がはいった小部屋と、機械がはいった小部屋を用意する。テストする人が部屋越しに会話をして、どちらの部屋に入っているのか人間が分からなければ、その時機械は知能を持ったといえる』というものです。このテストはチューリングテストと呼ばれ、今でも毎年行われるチャットシステム(おしゃべりシステム)のコンテスト(ロブナー賞)などで採用されています。

ただし、チューリングテストが「知能のテスト」として本当に十分かどうかは、研究者の間でも意見が分かれるところです。例えば哲学者サールは「中国語の部屋」とよばれる例え話を用いてチューリングテストが不完全であると主張しています。

人工知能
1956

ダートマス会議:人工知能研究の夜明け

人工知能研究の記念碑的な会議です。様々な研究者が集まり、一ヶ月にわたって議論をしました。

この会議でマッカーシーが「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉を初めて使いました。またニューウェルとショーとサイモンが最初のAIプログラム"Logic Theorist"のデモをしました。

人工知能
1969

マッカーシーとヘイズ:フレーム問題を提示

人工知能最大の問題といわれるフレーム問題を提示しました。このフレーム問題には人工知能学者だけでなく多くの哲学者らも関心を示し、人間がどのようにフレーム問題を回避しているのか、様々な議論が行われました。フレーム問題の最終的な答えは今も得られていません。

アニメーションを作るときは、キャラクターなどの動くものと動かない背景を別々のフィルムに描き、2つを重ねて撮影することで背景を毎回描かずに済ませます。つまり描き手は一時的に背景を無視します。フレーム問題の「フレーム」はこの背景のことを指しています。

人間が行動を起こす時はいろいろなことを考える必要がありますが、明らかに全てのことを考えてはおらずその場に関わりのあることだけに(意識的に/あるいは無意識のうちに)気を配っています。例えば、コップに水を注ぐ時にコップが倒れないようには注意しても、コップがひとりでに走りださないかどうかなんて普通は考えません。

人工知能
1982

日本:第5世代コンピュータプロジェクト開始

第5世代コンピュータとよばれる、人工知能を実現できる高度なコンピュータ技術の実現を目指したプロジェクトが開始されました。このプロジェクトでは目標としたレベルの知能を実現できませんでしたが様々な成果が生まれ、多くの研究者が育っていきました。

人工知能
1990

エルマン:「RNN」を提唱

自分の出力信号の一部が自分の入力に戻る「RNN(Recurrent Neural Network)」という人工ニューラルネットワークを提案しました。これにより、信号の時間変化に対応することができるようになり、ニューラルネットワークに関する研究の幅が大きく広がりました。

人工知能
1997

DeepBlue: チェス世界チャンピオンに勝利

コンピュータがチェスの世界チャンピオンに初めて勝ちました。

このチェスをするコンピュータが知能をもっているといえるのかどうかは研究者の間でも意見が分かれていますが、少なくとも人間のように様々な問題を自分で解決できる人間のような知能をもっていないことは確かです。

フィクション
1997

小説『2001年宇宙の旅』HAL9000:誕生

アーサー・C・クラークが1968年に発表した有名なSF小説「2001年宇宙の旅」で、木星へ行く宇宙船に搭載された人工知能HAL9000は、1997年に生まれました(映画版では1992年)。HAL9000は会話を通じて人間の乗組員と協力して様々な問題を解決できるという設定ですが、現実の音声対話システムには3歳児程度の会話能力もないのが現状です。

フィクション
2003

漫画「鉄腕アトム』:誕生

手塚治虫作の同名漫画の主人公のロボットです。この漫画が発表されたのは1952年ですが、鉄腕アトムが生まれたのは2003年となっています。2003年は既に過ぎてしまいましたが、鉄腕アトムのような高度なロボットが実現する見込みはまだまだありません。

フィクション
2112

漫画『ドラえもん』:誕生

藤子・F・不二雄作の同名漫画の主人公です。この漫画が発表されたのは1969年ですが、ドラえもんが生まれたのは2112年(22世紀)となっています。ドラえもんが生まれる年までにはまだ時間がありますが、あと100年でドラえもんのように子供と一緒に遊べる高い知能を持ったロボットを作れるかどうかは、これから知能研究に携わる若い研究者・学生の皆さんにかかっています。